今回の会場は名門コース佐伯国際アーチェリーランド。私は会社勤めの時代の1992春〜1994春の2年間広島にいました。このコースは広島市内の自宅から山道をとばして1時間余りのところにあります。ツマと高校生の娘を連れて日曜日にバーベキューセットつきのFieldを楽しんでいました。
Fieldのゴールドバッジは旧ルール時代の最後にこのコースで駆け込みでゲットしました。
今回は申請点のボーダーが302点とMK2回の合計点になってから最高であったこともあり、私は落選。ツマの弓持ちで広島行きという少々残念なことになってしまいました。
自分でうたないので気にならなかったのですが公開練習は台風1号の影響により朝から雨で、断続的にバケツをひっくり返したような強い降りに見舞われる中で行なわれました。びしょぬれで射つ選手もいましたが、翌日の予選ラウンドは天気は回復の予想なので、すごい熱気だなと感心して見ていました。
予選のスタート時はコンディションも上々で足元も余り濡れたりぬかるんだりせずに回れたとのこと。
BBはUMKからのスタートで、男子は普段の記録からみて10点近く低い点で足踏みしてしまったことから首位が284点で佐々木(東京)・長島(神奈川)両選手が優勝しても世界派遣対象外という厳しい結果にBB軍団には落胆の表情が見られました。
女子はトップはベテラン澤田選手(神奈川)2位は初出場の熊澤選手(愛知)、3位は遠藤選手(国士舘高校)、4位は栄山選手(神奈川)をSOで下した橋本選手(京都)が残りました。残念ながら栄山選手は親子揃っての優勝・世界出場への夢は果たせませんでした。
RC男子は後半のUMKで170点をマークした塩田選手(京都)が333点とトップ通過、6位の栄山選手(駒場東邦高校)までが世界大会の選考基準を超えるという高得点での争いとなりました。8番目争いは307点の金村選手(菟道高校)と西田選手(大阪大学)のSOとなり、金村選手が勝ち残りました。
女子は昨年の社会人F優勝の岩崎選手(群馬)が2位以下を21点以上引き離す310点を記録し、唯一世界大会への片道切符を手に入れました。
CP男子は塚本選手(愛知)と清水選手(群馬)が350点を突破し、8番目の席は340点と高いレベルで争われSOとなりまた。本人がSO苦手という佐藤選手(東京)が5点を射って残りました。
女子は決勝常連の4人が330点をクリアーして決勝に進出しました。

最終日。BB男子は優勝経験のある佐々木・長島・根岸(群馬)各選手と昨年準優勝の古橋選手(東京)が準決勝に進出を決めました。
RC男子は塩田・金村の師弟コンビが1・2位、3位に木下選手(広島)、最後の一つには栄山選手が入りフレッシュ高校生コンビが準決勝戦でベテラン世界大会経験者に挑戦するという興味深い組合せとなりました。
女子は4名とも歴代の全日Fチャンピオンか世界大会経験者が準決勝戦に進出しました。
CP男子は選考会基準突破の一角である清水選手が世界への意識・責任感からかミス矢が出て6位と敗退。4位決定は3名のSOとなり、予選をSOで勝ち残った佐藤選手が脱落。

準決勝戦に入いり、BB女子は初出場の熊澤選手が決勝戦で昨年の社会人F決勝戦に引き続き橋本選手を大差で破り初優勝を遂げました。高校生の遠藤選手は世界大会の夢は果たせなかったものの昨年に引き続き澤田選手を破り3位と健闘しました。
男子は準決勝を大差で勝ちあがった佐々木・長嶋選手の昨年と同じ対決となり長嶋選手が2点差で逃げ切り連覇して昨秋の社会人Fの雪辱を果たしました。それにしても代表派遣ならず残念!

RC女子は唯一の基準点突破の岩崎選手に世界の期待がかかったものの予選の勢いが無く、連敗し4位に終わりました。榊原選手(愛知)と梅島選手(兵庫)の世界大会経験者同士の決勝戦は9射目まで5点リードされた梅島選手が最終60mでXXとスーパーショットを連発、榊原選手が3・2と外し一気に同点とされました。最後の1射を先攻した梅島選手は4点、5点を射たなければSOとなる渾身の1射を5点に射ち込んだ榊原選手が4度目の優勝を果たしました。これも予選で基準点に到達できなかった事が惜しまれます。

男子RCは塩田選手に栄山選手が良く肉薄し最終ポスト4・5・5と詰めて53点と健闘したものの56点を射った塩田選手に一歩及ばず。金村選手を下して塩田選手との決勝に臨んだ木下選手は3ポスト目で痛恨のミスを出し、塩田選手が6年振り9度目の優勝と世界代表の座を獲得し久々のマッチファイナルのガッツポーズを見せました。高校生同志の3位決定戦は3ポストまで同点で、最終54対53の高いレベルでの競り合いを金村選手が制し、フィールドの世界での新たな世代の台頭を感じさせられました。

最後のCPにもドラマは待っていました。女子の住吉選手(兵庫)と古川選手(神奈川)は3ポストまで古川選手の1点リード、最終ポスト2射目で同点となりました。緊張の最終射を5点に入れた古川選手が決勝進出。一方の対戦も厳しい戦いで、3ポストまで前田選手(岐阜)が井尻選手(広島)を1点リードしていましたが、満射した井尻選手が逆転で決勝に進出。どちらが勝っても世界代表となる決勝戦、最初のポストを満射で3点差をつけた古川選手がこのリードを守り57点で逃げ切り、2度目の優勝と初めての世界代表の座を射止めました。同じ神奈川の仲間として応援に力入りました。

男子CPは唯一残った代表資格のある塚本選手が優勝して切符を取るかどうかに興味が絞られました。準決勝を59点と山田選手(岐阜)を破った塚本選手は安治選手(鳥取)との決勝戦に臨み3ポスト目まで1点のリードを許してしまいました。満射以外にチャンスはないと思われた場面で一射目は共に4点。後4・4と外した安治選手に対し5・Xと詰めた塚本選手は逆転優勝と世界代表の切符を自ら掴み取りました。同世代の私にとってこのベテランの体力・気力・技は自分も頑張らなくてはという励みになりました。3位決定戦は植松選手(神奈川)と山田選手のSOとなりました。共にX・4と譲らず3射目をXに決めた植松選手が4点の山田選手を初めて破り嬉しい初入賞を決めました。世界代表戦の選考方法が変わった今回は例年より高いレベルの緊迫した好勝負が多く見られました。世界での結果を出したいという参加者の日頃の研鑽努力がこの名勝負の数々と多くの涙を生んだのかなと感じました。自分のうたない全日本でしたが、力も入り疲れました。
RC女子のBBは中学生に挟まれたツマということで、帰ってから2人でした会話は「練習しようね」。。。。。。。
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